コラム① 知っておきたい火災保険申請の5つのポイント
火災保険を申請して復旧工事を行う場合、コンプライアンスを正しく理解することが大切です。ここでは火災保険申請にまつわる5つのポイントについて解説します。
「キッチンが漏水して底板が腐食していた」、「洗面台の給水管が破裂して床が水浸しになった」……このような場合、火災保険が適用される可能性があります。
火災保険制度を利用するとき、保険の申請から見積もり、調査、保険金の支払い、工事までの手順があります。
その際に気を付けておきたいポイントは下記の5点です。

【1】原因や被害額を客観的に証明する
被保険者は、被害が発生した原因を保険会社に伝える必要があります。原因や発生日時などは可能な限りメモなどに残しておきましょう。また被害額の証明も必要です(立証責任)。
【2】再調達価格で見積もりを出す
見積もりを出す際は、時価ではなく新品にする費用(再調達価格)で算定します。再調達価格とは、設備などの資産を、現在と同じ場所や内容で「新品として再取得または建築」するのに必要な費用のことです。
【3】被害認定の基準は「不測かつ突発的な事故」
補償対象は「不測かつ突発的な事故」によって設備や建物の機能が失われた場合に限ります。いつの間にかヒビが生じているなど偶然な事故でない場合や、外観上の傷や汚れがあり、その機能に支障がなく使用できる場合は支払いの対象となりません。
【4】保険金は全額修理に充てる
受け取った保険金は全額修理に充てることが義務付けられています(復旧義務)。保険金が下りたのに未修理のままだと、被保険者の過失と判断され、今後同じ箇所の補償が受けられなくなります。
【5】申請は被保険者自身が行う
火災保険の申請は被保険者自身が行わなければなりません。第三者(弁護士を除く)が契約者に代わり、保険会社に連絡を入れて手続きを行うことは「非弁行為」とみなされ、違法です(弁護士法72条)。
